Mercuryは、XAMPP for Windowsに搭載されているメールサーバです。外部のメールサーバを使わずローカル環境でメールのテストをするのに便利です。

1. Mercuryの管理画面を開く

XAMPPのコントロールパネルからMercuryの［Start］ボタンをクリックして、Mercuryを起動します。「Runnning」と表示されたら、［Admin］ボタンをクリックして管理画面を開きます。

メールアカウントを追加する

使用するテスト用のメールアカウントを追加します。ここでは、「usr1@example.com」と「usr2@example.com」の2アカウントを追加することにします。
メニューバーから［Configration］−［Manage local users］を選択して［Users defined for this system］ダイアログを表示します。
［Add］ボタンをクリックして［User details］ダイアログを開き、以下の図の要領でまずは、「usr1」ユーザを追加して、［OK］ボタンをクリックします。

同様に「usr2」ユーザも追加してください。
［User details］ダイアログの設定項目は、次の表のとおりです。

項目名	概要	設定値（例）
Username	ユーザ名	usr1／usr2
Personal name	個人名	Send Test User／Receive Test User
Mail password	パスワード	12345／12345
Apop secret	APOP認証	−
Administrator privileges	管理者権限	−
Copy default mail messages	メールのコピー	チェック／チェック

設定を終えたら、［Users defined for this system］ダイアログの［close］ボタンをクリックしてダイアログを閉じます。

メニューバーから［Configration］−［Mercury core modules］を選択して［Mercury core modules Configration］ダイアログを表示します。［General］タブを開いて、「Internet name for this system」欄にテスト用のドメイン名「example.com」を入力して［OK］ボタンをクリックします。

続けて［Mercury core modules Configration］ダイアログの［Local domain］タブを開いて、[Add new domain]ボタンをクリックします。［Edit local domain entry］ダイアログが表示されるので、以下図の要領で入力して［OK］ボタンをクリックします。

ドメイン名のマッピングを行う

ローカル環境で「example.com」を利用するためには、「hosts」ファイルを編集してIPアドレスとドメイン名のマッピングを行う必要があります。「hosts」ファイルは、「C:\Windows\system32\drivers\etc」フォルダの中にあります。テキストエディタで開いて以下のように編集して、保存してください。

127.0.0.1　　　　localhost example.com

これで、「example.com」はIPアドレス「127.0.0.1」にマッピングされました。
以上で、Mercuryの設定は終了です。管理画面を閉じます。管理画面を閉じるとMercuryは停止します。
コントロールパネルより、再度、Mercuryの［Start］ボタンをクリックして開始してください。

メーラーの設定を行う

お使いのメーラに先ほど追加したテスト用のメールアカウントを設定します。 以下の表を参考に、メールアカウントを追加してください。

項目	設定例1	設定例2
ユーザ名	usr1	usr2
メールアドレス	usr1@example.com	php10-2@example.com
パスワード	12345	12345
POPサーバ	example.com	example.com
SMTPサーバ	example.com	example.com

以上で、メールテストの準備は終了です。作成した2つのメールアカウントを使用して、メール送受信のテストを行ってみてください。