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Microsoft Robotics Developer Studio 2008 入門

ロボットアプリケーション開発ツール
「Microsoft Robotics Developer Studio 2008」のインストール

Microsoft Robotics Developer Studio 2008 入門(1)


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 Microsoft Robotics Developer Studio 2008の概要、インストール方法、およびMicrosoft Visual Programming Languageの実行手順を説明します。

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はじめに

 2008年11月、米マイクロソフト社よりロボットアプリケーション開発ツール「Microsoft Robotics Developer Studio 2008」(以下、RDS 2008)の提供が開始されました。RDS 2008はネットワークを介して複数のロボットに並列で分散処理させる実行環境、処理の流れの記述をビジュアルに行えるプログラミング言語および実行環境、およびロボットの動きをシミュレーションできる環境が統合されており、ロボット学習の入門者から開発、研究といった上級者まで幅広く活用することができます。本連載では処理の流れの記述をビジュアルに行えるプログラミング言語、および実行環境の操作方法、シミュレーション環境での実行方法について取り扱います。

 第1回ではRDS 2008のインストールから、処理の流れの記述をビジュアルに行えるプログラミング言語、および実行環境の基本的な操作方法について解説します。

 (7/1 追記)6月15日、RDS 2008 の次バージョンである、RDS 2008 R2 シリーズがリリースされ、RDS 2008 Express Editionのダウンロードができなくなりました。これに伴い、本連載でもRDS 2008 R2 Express Editionを取り扱います。以下、本文中の名称は適宜読み替えてください。また、ダウンロードのリンク先を変更し、必要に応じて注釈文を加えています。

  • RDS 2008 はRDS 2008 R2へ。
  • RDS 2008 Express EditionはRDS 2008 R2 Express Editionへ。
  • Programming Language 2008 ExpressはProgramming Language 2008 R2 Expressへ。

 

対象読者

  • RDS 2008 Express Editionに興味のある方。
  • ロボット実機は持っていないが、ロボット制御に興味のある方。

必要な環境と準備

 対応OSは、Windows Server 2003 SP2/2008、Windows Vista/XP(RDS 2008 R2 Express EditionではWindows Vista/XP)です。本稿ではWindows Vistaで検証しています。また、シミュレーション環境を使用する場合はグラフィックスのシェーダバージョンが2.0以上でなければ正常に動作しないので注意してください。

 RDS 2008には以下のエディションが用意されています。価格・ライセンスなどの詳細はMSDNを参照ください。

  • 企業向け:Standard Edition
  • 学生および教育機関向け:Academic Edition
  • 一般ユーザー向け:Express Edition

 企業利用の一例として、「今年のロボット」大賞2008を受賞している株式会社ゼットエムピー(ZMP)の「e-nuvo」シリーズの「e-nuvo WALK」は、Robotics Studioをミドルウエアとして使用しているようです(参考:ロボットWatchのニュース)。

 今回は無償で利用可能なRDS 2008 Express Editionをとりあげ、インストール手順から説明します。

RDS 2008 Express Editionのインストール

 RDS 2008 Express EditionをMicrosoft Download Centerからダウンロードします。

 ダウンロードした実行ファイルをダブルクリックし、ウィザードに従ってインストールを実行します。Vista環境の場合、ユーザーアカウント制御ダイアログボックスが表示されますが、[続行]ボタンをクリックして、そのまま続けてください。RDS 2008 Express Editionのインストールには以下のアプリケーションが必要となり、適用されていないものが順次自動インストールされます。

  • Microsoft .NET Framework 3.5 SP1
  • Microsoft Visual C++ 2008 SP1 Redistributable Package(x86)
  • NVIDIA PhysX System Software
  • Microsoft NXA Framework 2.0
  • Microsoft .NET Compact Framework 3.5
  • Microsoft CCR and DSS Runtime 2008(RDS 2008 R2 Express EditionではMicrosoft CCR and DSS Runtime 2008 R2)

 ここで、Microsoft .NET Framework 3.5 SP1 が適用されていない環境の場合、インストールにかなり時間がかかるので注意してください。Microsoft .NET Framework 3.5 SP1のインストール後には再起動を要求され、引き続きRDS 2008 Express Editionのインストールが開始されますので、順次ウィザードに従ってください。

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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 <WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田...

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