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mixiアプリで始めるOpenSocial入門

mixiアプリによるソーシャルデータの活用

mixiアプリで始めるOpenSocial入門(4)

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 第3回までで、OpenSocialアプリケーションの基礎を考えてきました。いよいよ今回から本格的にソーシャル情報を扱うことになります。今回は OpenSocialコンテナへのリクエストをどのように行うのか、またソーシャル情報を取得するためにはどうすればよいかという部分を解説します。

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はじめに

 第3回までで、OpenSocialアプリケーションの基礎を考えてきました。いよいよ今回から本格的にソーシャル情報を扱うことになります。今回はOpenSocialコンテナへのリクエストをどのように行うのか、またソーシャル情報を取得するためにはどうすればよいかという部分を解説します。

DataRequestオブジェクトについて

 OpenSocialアプリケーションがソーシャル情報を扱う際には、第1回で説明したとおり、OpenSocialコンテナへ情報をリクエストする必要があります。OpenSocial APIでこの役割を担うのがDataRequestオブジェクトです。DataRequestオブジェクトを使ったコンテナへのアクセスの概念図を以下に示します。

DataRequestによるOpenSocialコンテナへのリクエスト
DataRequestによるOpenSocialコンテナへのリクエスト

 OpenSocialアプリケーションは、DataRequestオブジェクトのsendメソッドを使ってOpenSocialコンテナにソーシャル情報のリクエストを行い、処理結果はDataResponseオブジェクトとして返され、呼び出し時に指定したコールバック関数で処理されます。

 DataRequestオブジェクトに複数のリクエストが含まれることに注目してください。一般にOpenSocialアプリケーションでソーシャル情報を扱う場合、複数のソーシャル情報を扱うことは少なくありません。例えば、前回のサンプルでは

  • VIEWERの情報
  • OWNERの情報
  • OWNERのFRIENDSの情報

という3つのソーシャル情報を一画面に表示していました。

 このような場合に、コンテナに対してそれぞれにソーシャル情報をリクエストすると、サーバ側の負荷も上がりますし、非同期通信を行うためのクライアント側のコールバック記述も複雑なものとなります。そのためOpenSocialでは、複数のリクエストをDataRequestオブジェクトにまとめて格納し、一回の非同期通信でまとめてコンテナで処理できるようになっています。図に示したように、DataRequestオブジェクトにはリクエストごとに名前を付けて格納し、結果のDataResponseオブジェクトには、リクエストの際と同じ名前で実行結果が格納されます。

DataRequestで扱うことのできるリクエスト

 DataRequestオブジェクトには、情報の取得を行うリクエストだけではなく、情報を更新するリクエストも格納することができます。DataRequestオブジェクトのメソッドでそれぞれのリクエストを作成することができます。以下にDataRequestオブジェクトのメソッドと、作成されるリクエストの対応を表で示します。

リクエストを作成するためのDataRequestオブジェクトの主なメソッド
メソッド名 概要
newFetchPersonRequest 個人の情報を取得するリクエストを作成する
newFetchPeopleRequest 友達の情報を取得するリクエストを作成する
newFetchActivitiesRequest アクティビティを取得するリクエストを作成する
newFetchPersonAppDataRequest 個人のアプリケーションデータを取得するリクエストを作成する
newRemovePersonAppDataRequest 個人のアプリケーションデータを削除するリクエストを作成する
newUpdatePersonAppDataRequest 個人のアプリケーションデータを格納するリクエストを作成する
newFetchAlbumsRequest 個人のアルバムデータを取得するリクエストを作成する(OpenSocial v0.9より追加。mixiアプリでは使用可能)
newFetchMediaItemsRequest アルバム内のメディアデータを取得するリクエストを作成する(OpenSocial v0.9より追加。mixiアプリでは使用可能)
mixi.newFetchCommunityRequest コミュニティ情報を取得するリクエストを作成する関数(mixi専用)

 なお、末尾に記したmixi.newFetchCommunityRequest関数は、DataRequestオブジェクトのメソッドではなく、mixiが独自に拡張したものですが、リクエストの流れとしては他のものと同じですので、ここに記します。

 また、OpenSocial v0.9より追加されたアルバム関連のメソッドは、取得以外にも作成、更新、削除を行うためのリクエストを作成するメソッドが準備されています。

 これらのうち、最初に挙げたnewFetchPersonRequestとnewFetchPeopleRequestが、ソーシャル情報を取得するためのリクエストを作成するためのメソッドです。今回は個人の情報を取得するためのnewFetchPersonRequestメソッドを、次回は友達の情報を取得するためのnewFetchPeopleRequestメソッドを説明します。その他のリクエストのいくつかについては、連載の中で扱っていきます。

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 土井 毅(ドイ ツヨシ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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