クラウドとの連携や開発生産性が向上した「SQL Server 2012」。開発生産性を高められるツール「SQL Server Data Tools」やクラウドとオンプレミスの連携が容易になる「データ層アプリケーション」など多くの機能も追加されている。新機能や改善点を紹介し、ユーザーにどのようなメリットがあるかを徹底解説する。第2回はバイナリファイル、採番、Azure連携に関する新機能を紹介する。
バイナリファイルを簡単に管理できるように
次に注目したいのは、FileTableという機能である。これもExpressエディションで利用できる。
FileTableは、画像やパワーポイントなどのバイナリファイルをデータベースで簡単に管理できるようにした機能である。Windows上に配置されたファイルをSQL Serverプロセスが管理する仕組みだ。図4のように、FileTableで管理されているフォルダにWindowsエクスプローラーでアクセスしてファイルを登録すると、ファイルの実体はSQL Server管理下のフォルダで別名管理される。FileTableオブジェクトでファイル情報を管理するので、通常のテーブルのようにSELECT命令でファイル情報を取得できる。
Windowsエクスプローラーでファイルを削除すると、同時にFileTableオブジェクトの管理情報も削除されるので、もちろんSELECT命令による取得もできなくなりる。このようにFileTableを使用することで、ファイル自体とファイルの存在有無、ファイルパスを同期できる。
WindowsエクスプローラーからFileTableに接続するには、「\\サーバー名\SQL Serverインスタンス名\インスタンスのFileTable名\FileTableオブジェクト名(例えば、\\Mainpc\SQLSERVER\test01\FileTable_test01)」のようなパスを用いればよい。