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Project 2003 製品情報
出典:PMI東京支部 Projectを使いこなすマネージャーが急増中 その理由は?−プロジェクト・マネジメント理解のための必須ツール「Microsoft Project 2003」−MS Projectを使いこなしているマネージャーは、「仕事が出来る人」というイメージが強い。そして実際に、Projectを使いこなしているマネージャーは、部下を上手に使い意思決定が早い。勘や経験、土壇場の努力に頼って仕事をするのではなく、ツールを使いこなしてスマートに部下にタスクを割り振るのである。プロジェクトはあたかも小さな会社である。マネージャーには人員の管理や予算の管理、納期の管理全てが委ねられる。そのマネージメントスキルは経営そのものである。変化の激しい時代、プロジェクト・マネジメントのスキルを持った人材は、企業が最も欲しがるものとなっている。 ひところの「ベンダ資格バブル」は、いまや過去のものとなった。1990年代、大手IT企業各社はOracle、Sun Microsystemsを始めとするベンダ資格を社員研修などに組み込み、資格取得を全社的に推進した。しかし、2000年を過ぎて、各社がこうした取り組みを見直しつつある。 「資格は取得した。しかし業務に直結したスキルアップは果たされたのか」 そのような傾向の中で、依然として高い人気を誇っているのが「プロジェクト・マネジメント・プロフェッショナル(PMP:Project Management Professional)」だ。 急速に増加するプロジェクト・マネジメント資格取得者このPMPは、プロジェクト・マネジメント協会(PMI:Project Management Institute)が認定している国際資格で、プロジェクト・マネジメント分野における事実上の標準資格であることは、国内の合格者数推移を見ても明らかだろう。 年々合格者は増加傾向にあるが、2004年には実に取得者が倍増していることがお分かりいただけるはずだ(図1)。 業種を問わず、プロジェクト・マネジメントがあらゆる組織において必須のスキルであることは、もはや論を待たない。2002年7月に経済産業省が政府調達制度の見直しとして応札者の能力を測る項目にPMP資格を追加したのは、プロジェクト・マネジメントが着実に浸透していることの象徴でもあるだろう。開発期間の短縮化や海外発注が増加する中で、プロジェクト・マネージャの人材不足が恒常化している点も、PMP人気に拍車をかけている。転職に際しても、いまやPMPの資格は強力な訴求材料なのだ。 もっとも、プロジェクト・マネジメントとはいまだもって非常にあいまいな概念だ。とりあえずはExcelベースで、我流のプロジェクト管理を行っているという諸兄も少なくはないだろう。しかし、Excel ベースでのプロジェクト管理にさまざまな問題があることは本企画前編でもすでに述べたとおりだ。恐らくExcel ベースで茫漠とプロジェクト管理を「しているつもり」になっただけでは、プロジェクト・マネジメントの本質を理解することはできないだろう。 そこで後編となる今回は、プロジェクト・マネジメントを理解するうえで欠かせない定番ツールとして、Microsoft Office Project 2003(以降、Project)を紹介する。Projectを活用することでプロジェクト・マネジメントが理解でき、プロジェクト・マネジメントが身に付く ―― その真偽のほどは、以下、読者諸兄ご自身の目で確認していただきたい。 プロジェクト・マネジメントの3要素をシミュレーションProjectというと「スケジュールを作成するツール」と考える諸兄も多いと思うが、これは誤解である。正しくは「スケジュールをシュミレーションするツール」である。例えば「このままじゃ絶対に納期に間に合わないプロジェクト」を、どうすれば最も少ない追加予算で期日に間に合わす事が出来るのか、その最適な方法を探し出すためのツールなのである。 前編でも述べたように、プロジェクト・マネジメントを行ううえでは、以下の3要素をバランスよく管理し、満たすことは欠かせない事項だ。
ところが、Excelベースで線表を作成した場合には、往々にして納期を前提とした「逆線表」を引いてしまうことが少なくない。納期は守った、しかし、土壇場は人海戦術に徹夜の連続だった、カットオーバの後にトラブルが多発した――では、到底プロジェクトを管理できたとはいえないのだ。 画面1■Microsoft Project 2003によって作成されたスケジュール(ガントチャート)。プロジェクト内のクリティカルパスがProjectでは赤い線で強調表示される(図は前編より再掲) しかし、Projectでは、タスクの前後関係を考慮し、担当者スキルに応じたタスクの割り当てを行うことで、より現実に即したスケジュール(ガントチャート)を作成できる(画面1)。 リソース配分とプロジェクト進行とを<見える化>しつつ、プロジェクト・マネージャはクリティカルパスの進捗にのみ注意の目を向ければよいわけだ。こうした<例外管理>は、プロジェクト・マネジメントそのものの負荷を軽減するという意味でも重要な手法だ。 もちろん、スケジュールは一度作成して終わりというものではない。プロジェクトが進行する中では想定外の突発事も往々にして起こり得る。そのような場合にも、リソースの負荷を加味しつつ調整を行いながら、プロジェクトを現実的なスケジュールに引き戻していくことが、Projectの「シミュレーション機能」を使えば容易に可能となる。 上述した3要素を制約条件としつつ、作業者の負荷状況に応じて担当の振り替えを行ったり、それだけでは解決できない状況では、クリティカルパスを勘案しつつタスクそのものの期間を延ばすといったことで担当者の負荷を平準化するわけだ。もちろん、担当者の無理をなくすことは、プロジェクト・マネジメントの一要素である品質を維持する重要な一歩でもあるだろう。 このようなWhat-if分析は、<お絵かきソフト>としてしか使えないExcelによるプロジェクト・マネジメントでは実現することができないものだ。 また、このようなシミュレーションの過程では、当初のスケジュールや数値が分からなくなるのでは、と心配される向きがあるかもしれない。しかしこれもProjectの「基準計画機能」を利用すれば、まったく心配することはない。度重なるシミュレーションで変数値がオリジナルからかけ離れてしまったという場合にも、基準計画(プロジェクトのベースライン)を設定しておくことで、設定ポイントの線表をたちどころに復旧することが可能だ。 このように、プロジェクトの計画と現実のプロジェクト進行とを密接に連関させながら、プロジェクトを管理していくことが非常に重要である。これまでExcelで計画書を作成してきたという諸兄にとって、恐らく計画と現実との乖離に対応することは難しかったはずだ。結果、いつしかそれが「計画書のための計画」となり、プロジェクト開始が優先で計画は後付け、という諸兄もあるいは多かったのではないだろうか。 しかし、計画と進行とを密接に運用することで、実際に工程作業を開始する前に計画を立てることが「必然的に」実践できる。Projectを利用するということは、これまで表面的になりがちだったプロジェクト・マネジメントを「おのずから」実践するということでもあるのだ。また、Projectでは計画や工程作業の実績を蓄積することができ、将来的に見積もりの精度を向上できるというメリットもある。 具体的な操作手順を理解したいという方は、以下のページにおいてステップバイ・ステップ・ガイドや使いこなしマニュアルが提供されているので、こちらを参考にしていただきたい。 [参考資料] Microsoft Office : これなら分かる!! Microsoft Office Project 2003 プロのノウハウを豊富に提供する「テンプレート集」それでもProjectは難しいのでは、そう感じている方も少なくないかもしれない。しかし、そのような方は、Microsoftの以下ページから提供されている「Project 2003 使えるテンプレート集」をぜひご覧いただきたい。 [参考資料] Microsoft Office : Microsoft Office : Project 2003 使えるテンプレート集 このようなテンプレートを利用することで、さまざまな利用分野や局面に応じたプロジェクト管理を、より実践的なシナリオを想定しながら体験/活用することができる。 例えば以下のテンプレートならば(画面2)、プロジェクトの進捗状況を信号機で視覚的に表示したり、EVMによるプロジェクト分析を行ったり、あるいは、進捗に応じてプロジェクト内の各変数の再計算や各種チャートの更新を行ったりといった管理作業を、煩雑な設定手続きを行うことなく実現することが可能になる。 どこから手を付けてよいのか分からない、という方も心配することはない。テンプレートには、あらかじめよく利用される設定が事前に組み込まれている。あとは用意された設定に従って、必要な情報を埋め込んでいくだけだ。Project習得の過程が、プロジェクト・マネジメントを習得する過程でもある、といえるだろう。 ・・・・・ 以上、本稿ではプロジェクト・マネジメントを効率化し、理解するためのツールとしてProjectを紹介してきた。 本企画を通じて何度か述べてきたように、Excelでは真のプロジェクト・マネジメントは実践できない。何となくガントチャートだけを作成してきたという方は、一度Projectによるプロジェクト・マネジメントを体験していただきたい。 そしてProjectを理解したとき、おのずとプロジェクト・マネジメントの本質が身に付いているはずだ。Projectを理解するための材料はすでにそろっている。 [山田 祥寛,ITmedia] 関連記事関連リンク
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