SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

Team Foundation Serverを使ってみよう

Team Foundation Serverでソースコード管理を効率化

Team Foundation Serverを使ってみよう(2)


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Visual Studio 2005 Team Systemのエディションのうちサーバー製品であるTeam Foundation Serverについて、ソースコード管理の具体的な利用方法を解説します。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

はじめに

 Visual Studio 2005 Team System(VSTS)によって、Visual Studioのターゲットは開発者の枠を飛び越えることになりました。VSTSはプロジェクトマネージャーからテスターまでを包括的にカバーし、チーム開発を強力に支援する製品としてリリースされましたが、まだまだ浸透していないように思います。以前、Team Foundation Server(以下、TFS)の機能については『TFSで行うチーム開発、プロジェクトマネジメント』で紹介しましたが、実際どうやって使おうかと悩む方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、TFSによるソースコード管理の具体的な使用方法について紹介します。

対象読者

  • Visual Studio 2005 Team Systemに興味がある方
  • Team Foundation Serverに興味がある方

必要な環境と準備

  • Team Foundation Server
  • Visual Studio 2005 Team Systemのいずれかのエディション
  • Team Explorer

 TFSおよびTeam Explorerのインストール方法については『Team Foundation Server超簡単インストール』を参照してください。Visual Studio 2005 Team Systemについては『Visual Studio 2005 Team Suite 180 日間評価版』から、評価版をダウンロードすることができます。

VSSとどう違うの?

 ソース管理(構成管理)ツールとして、Microsoft製品ではVisual SourceSafe(以下VSS) が挙げられます。このVSSとどう違うの? と疑問に思われるでしょうが、見た目はほとんど同じです。操作方法もよく似ており、VSSを使ったことのある方ならチェックイン、チェックアウトといった作業は戸惑うことなくできます。ただし、中身はずいぶんと異なります。

 例えばデータの保存はVSSではファイルシステムで保存されていたものが、TFSではSQL Serverで保存されます。ユーザーの認証方法もVSSでは独自のユーザーを使用していましたが、TFSではWindows統合認証(Active Directoryを推奨)を使用します。ユーザーの設定方法については後述の「権限を設定しよう」で説明します。

ソースコード周りの設定をしよう

 では早速ソースコード管理を使ってみましょう! と言いたいところですが、事前に設定しておかなければいけない項目がいくつかあります。簡単にできるので、まずは設定を行ってしまいましょう。

Visual Studioの設定をしよう

 まず、Visual Studio(以下、VS)側にソース管理としてTFSを使うことを教えます。なお、Team Explorerをインストールしていないと、ソース管理プラグインとして「Visual Studio Team Foundation Server」が表示されないので注意してください。

  1. [ツール]-[オプション]でオプション画面を表示する。
  2. [ソース管理]-[プラグインの選択]で、[現在のソース管理プラグイン]を[Visual Studio Team Foundation Server]に設定する。
  3. [ソース管理]-[環境]で、チェックイン・チェックアウト時の動作(排他チェックアウトにするかどうか、など)を選択する。
図1 ソース管理プラグインの設定画面
 図1 ソース管理プラグインの設定画面
図2 ソース管理プラグインの環境設定画面
 図2 ソース管理プラグインの環境設定画面

 なんとなく忘れがちな操作なのですが、忘れずに設定してください。この設定で気づく方もいるかもしれませんが、ソース管理としてTFSを利用する場合にはVSSは利用できなくなります。どちらか一方しか利用できません。また、この設定しないと、TFSのソース管理画面を開いたときにすべての項目がグレーアウトしてしまい、サーバーが落ちてると勘違いしてしまうこともあるので気を付けてください(著者はこの失敗をよくやります)。では、次にTFSの操作を行います。

ソースコードの登録先を作ろう

 ソース管理を利用するには「チームプロジェクト」を作成し、チームプロジェクト内にソースコードを登録する必要があります。では早速TFSに接続し、チームプロジェクトを作成してみましょう。

  1. [表示]-[チームエクスプローラー]でチームエクスプローラーを表示する。
  2. チームエクスプローラー内のTFSを右クリックし、[新しいチームプロジェクトの作成]を選択する。
  3. 新しいチームプロジェクトウィザードが立ち上がるので、チームプロジェクト名、プロセステンプレート名(選択)、ポータルサイト名を順次入力する。
  4. ソース管理の指定では[空のソース管理フォルダを作成する]を選択する(図3)。
  5. [完了]を選択し、チームプロジェクトが作成されるのを待つ。
図3 ソース管理の指定画面
 図3 ソース管理の指定画面

 ここで、チームプロジェクト名、ポータルサイト名は任意の名前で構いません。プロセステンプレートは2種類選択することができますが、今回はデフォルトで設定されている「MSF for Agile Software Development - v4.0 - JPN」を選んでおけば問題ありません。簡単ですよね。TFSのインストールを正しく終えていれば、チームプロジェクトというプロジェクト管理のための箱を作るのは容易です。では実際に、チームプロジェクトにソースコードを登録してみましょう。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
ソースコードを登録しよう

この記事は参考になりましたか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Team Foundation Serverを使ってみよう連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト りばてぃ/FUJIKO/ナオキ(リバティ, フジコ, ナオキ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/2602 2008/09/05 11:41

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング