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Webクエリで外部データとダイナミックにリンクする

解説をスキップして操作方法を読む

山田 祥寛
2003/08/05
 
対象ソフトウェア
Excel 2002
Webクエリの機能を利用することで、インターネットで公開されている最新の情報をリアルタイムにExcel上に反映することができる。
Excel 2002では、スマート・タグの機能が強化され、Webクエリにおける範囲の選択が容易になっている。
 
解説

 インターネットで公開されている情報を再利用しようとしたとき、皆さんはどのような方法を採っているだろう。静的なHTMLファイルとして保存しているかもしれない。あるいは、地道に転記しているかもしれない。しかし、一覧表のようなデータについては、Excelのような表計算ソフトに貼り付けた方が再利用性も増し、情報としての価値もあがる。

 ただ、いちいちWebの該当ページにアクセスして、該当する表のデータを貼り付けるというのはいかにもスマートではないし、なによりも、対象の情報が増えればその手間はばかにならないだろう。そこで、本サンプルではExcelに用意されている「Webクエリ」という機能を利用することで、Web上のデータとExcel上の表を同期し、常にリアルタイムな情報収集を可能とする方法を紹介する。取り込まれたデータは、もうExcelのデータであるから、自在に加工することもできるし、迅速なレポート作成にも役立つだろう。この「Webクエリ」の機能は、以前のExcelにも用意されていたが、Excel 2002ではより洗練され、同期させるデータ(Webページ上の表データなど)を簡単に選択・指定できるようになっている。

 それではさっそく、作成までの流れを見てみることにしよう。

  • サンプル・ファイルのダウンロード
    注:今回のサンプル・ファイルwebquery.xlsをダウンロードするには、上のリンクを右クリックして、webquery.xlsというファイル名で保存してください)

操作方法

手順1―対象のWebページにアクセスする

 まずはInternet ExplorerなどのWebブラウザで、対象のWebページにアクセスしてみよう。ここでは、YahooファイナンシャルのWebサイトで提供されている、「東証1部株価値上がり率ランキング」情報ページ(http://biz.yahoo.co.jp/ranking/up/day/tokyo1.html)にアクセスしてみることにする。

 画面が表示されたら、Excelに取り込みたい部分をマウスでドラッグして選択し、右クリックのポップアップ・メニューから[コピー]を選択する。

Webブラウザ上で表データをコピーする
Excelに取り込みたいWebページを表示させ、そこから選択後、コピーする。ただし取り込む領域の指定は後で行うので、ここではおおざっぱに選択しておけばよい。
  この表部分を取り込むことにする。マウスをドラッグして、必要な領域を選択しておく。
  領域をコピーする。

手順2―Excelワークシートにコピーした内容を貼り付ける

 新規のワークシートを開き、右クリックしてコンテキスト・メニューから[貼り付け]を選択する。するとWebページ上の選択部分が貼り付けられ、さらにその選択部分の右下に、クリップボードの形をした「スマート タグ」のアイコンが表示されるはずだ。

 このスマート・タグをクリックし、メニューから[更新可能なWebクエリの作成]を選択する。

Excelシートへの貼り付け
コピーしたデータをExcelへ貼り付けると、スマート・タグが表示されるので、これを使って「Webクエリ」を作成する。
  貼り付けのスマート・タグ。これをクリックすると、下側の3つのメニューが表示される。
  元の書式を維持したまま(Webブラウザ上での書式とほぼ同じになる)貼り付ける場合に選択する。これがデフォルト状態。
  元の書式とは関係なく、Excelシート上の書式に変換して貼り付ける場合。単なる表データなどなら、こちらの方が見やすくなる。
  これを選択して、Webクエリを作成する。

手順3―取り込み範囲を指定する

 スマート・タグで[更新可能なWebクエリの作成]を選択すると、次のような「新しいWebクエリ」ダイアログが表示され、該当するWebページが表示される。

Webクエリで取り込むデータを指定する
Webクエリを作成しようとすると、このようなダイアログが表示され、該当のWebページの内容が表示される。黄色い四角に囲まれた矢印マークは、取り込む領域(HTML中の表データ領域など)を示しているので、取り込みたい部分のマークをクリックして、選択する。
  選択可能な表データの部分にはこのような矢印マークが表示される。
  取り込みたい部分の矢印マークをクリックすると、チェック・マークに変わり、さらに該当する部分が青い線で囲まれる。

 ここで、取り込みたいデータの左脇に表示された[→]マークをクリックしてみよう。チェック・マークに変わったのを確認した後、[取り込み]ボタンをクリックする。これで取り込みは完了だ。もちろん、ここで複数の表(テーブル)を選択することもできる。

Excelに取り込まれたデータ
Webクエリで[取り込み]を実行すると、このように該当するデータがExcelシートに取り込まれる。データを更新するには、以下で述べる外部データ・ツールバーを利用する。

手順4―Webクエリを操作する

 いったん取り込まれたWebクエリの情報は[外部データ]ツールバーから操作することができる。もしも[外部データ]ツールバーが表示されていない場合には、メニューの[表示]−[ツールバー]−[外部データ]を選択する。

[外部データ]ツールバー
いったんWebクエリとして取り込まれたデータは、この外部データ・ツールバーを使って内容を更新したり、クエリ内容を編集したりすることができる。

 [外部データ]ツールバーが備える機能は以下の通りである(アイコンの左側から順に対応)。

機能 概要
クエリの編集 Webクエリの編集を行う。上記の「新しいWebクエリ」のダイアログ画面を使用して、再度、Webクエリの対象範囲を設定することができる
外部データ範囲プロパティ 外部データを抽出する際のさまざまなプロパティを設定する。外部データの更新タイミングやレイアウトの整形方法、更新時の処理などを設定する。定期的な更新を無効にした場合、Webクエリは下記の[外部データの更新]ボタンを使って、手動でデータ更新を行う必要がある
クエリパラメータ 外部データを抽出する際に、引き渡すパラメータを指定する
外部データの更新 外部データを手動で更新する
更新のキャンセル 更新途中でクエリ処理を中断する
すべて更新 現在のExcelブック上にある一連のWebクエリをすべて更新する
データ更新の状況 更新途中でクエリの実行状況を報告する
[外部データ]ツールバーの機能

 「外部データ範囲プロパティ」では、次のように、データの更新方法などを定義する。End of Article

[外部データ範囲のプロパティ]ダイアログ
  クエリの内容を保存しておき、後で再利用することができる。
  バックグラウンドでデータを自動的に更新する。
  定期的に強制更新する場合に利用する。
 
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